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研究活動

マダガスカル固有の進化適応から熱帯樹種の乾燥への適応戦略の本質を理解する
基盤研究(A) 22H00424
  • プロジェクト概要
    本研究は、気候変動下の熱帯林多様性の持続を可能とする政策立案に有益な知見を供することを目指し、マダガスカルの乾燥林樹種の乾燥適応を比較生態学的な手法で調査する。アンカラファンツィカ国立公園 (ANP) の乾燥林を対象に、稚樹から成木までの多様性・分布・成長・生存、および、主要樹種の樹木種の機能形質と水利用戦略、さらに、種子生産と実生更新を調査して、機能形質と森林更新における乾燥適応戦略を評価する。
  • 研究代表者
    北島薫
  • プロジェクト期間
    2022年~2025年度
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22H00424/
固有の動物による種子散布と実生定着を通してマダガスカルの森を理解する
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)) 18KK0179
  • プロジェクト概要
    2020年度には本研究の大きな目的の一つを達成した。すなわち、マダガスカルのアンカラファンツィカ国立公園内の熱帯乾燥林において15 haの森林長期調査区を設定し、胸高直径5 cm以上の全ての立木を同定して、アルミの番号札を付け、全ての個体の種名、胸高直径および位置情報を記録する作業を完了した。この結果、およそ4万本の立木および木本ツル植物の個体が記録され、約150の木本種が識別されるデータベースが構築された。また、同定に少しでも疑いのある植物種についてはさく葉標本を作成し、英国王立キュー植物園マダガスカル支部 の植物分類学者に種同定を依頼した。この種同定の確認作業は、写真や世界各地の植物園の標本の写真データなども活用して、現在も継続している。また、このプロジェクトの第2の主な目的は、固有の動物による種子散布を群集レベルで定量化することである。このために、種子トラップなどに必要な資材を日本と現地で調達して、2019年8月には正方形のサイズ0.5 m2 の種子トラップを120設置し、現地アシスタントを訓練して、2週間ごとにトラップの内容物を回収して乾燥保存するシステムをたちあげ、この活動を継続している。新型コロナウイルス感染拡大のため、日本からの渡航が不可能であったが、インターネットや携帯電話回線を利用して、現地チームメンバーと連絡を取り合い、調査を継続した。また、森林構造の解析のために、層化抽出法によって抽出したおよそ200個体について樹高の測定も行い、google earth などの衛星画像解析やGEDI (LiDARデータベース)の活用も含めて、森林構造解析をスケールアップする手法の開拓も行なった。国際学会などへの参加が困難な中、2021年3月に日本生態学会にて15 ha調査区の森林の構造と樹種構成についてのポスター発表を行った。
  • 研究代表者
    北島薫
  • プロジェクト期間
    2018年~2021年度
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18KK0179/
作物生産に及ぼす地球温暖化の負の影響の顕在化とその対策
基盤研究(B) 21H02330
  • プロジェクト概要
    現在、地球温暖化が進行しつつあるが、作物生産の場では、地域レベルでの被害が頻発しているにもかかわらず、地球全体の作物生産は安定的に高く、地球温暖化の正の影響が、負の影響を上回っている可能性が大きい。地球温暖化の正の影響には、作物生産性向上、高緯度での栽培期間長期化、栽培可能地域の拡大などが挙げられる。本研究は、地球温暖化の正負の影響を適正に評価し、進行する地球温暖化の負の影響が顕在化し農業生産が減少に向かう時期を生産動向調査・作物及び気象シミュレーションモデルを用いて予測し、地球全体及び地域レベルでの相違を明らかにして、持続的に農業生産を行うための方策を提示することを目的として実施する。
  • 研究代表者
    縄田栄治
  • プロジェクト期間
    2021年~2024年度
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21H02330/
アジアにおける公正で持続可能なフードシステム構築のための農と食の総合的研究
基盤研究(B) 21H03685
  • プロジェクト概要
    本研究の目的は、アジア諸国(中国、日本、ラオス、タイ、ベトナム)にまたがった、「環境・健康志向型のドメスティケーション」と呼びうる新たなフードシステムを検証することである。具体的には、各国の農と食に関する制度・政策の変遷、新しく導入(または再発見)された商品作物栽培・家畜飼育、農産物のローカル・グローバルな加工・流通・販売網、食文化や嗜好の変化を学際的研究体制で調査する。そして環境と健康への関心のもとで小農や消費者らの主体的意思決定によって新たに形成されつつあるフードシステムに焦点を当て、その構造と背景を解明し、公正性と持続可能性を検証する。
  • 研究代表者
    小坂康之
  • プロジェクト期間
    2021年~2025年度
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21H03685/
コミュニティ林業から考える東南アジア農山村資源管理の多元的並存モデル
基盤研究(B) 21H03687
  • プロジェクト概要
    本研究は東南アジア地域を例に、コミュニティ林業(CF)をめぐる国際潮流と各国の政治経済変動とを勘案しつつ、各農山村でのCFの実態を解明し比較、複数のCFの並存に向けた各道筋を議論し、導き出すものである。1990年代以降、先住民支援組織等は、科学よりも伝統知を軸とする森林管理を唱え、地方への管理権限の大幅移譲を求めて運動を行ってきた。一方、逆にグローバル資本主義下の炭素取引市場に、CFを組み入れようとする組織も2000年代に現れた。本研究では、複数の選択肢の存在が政治経済変動の続く東南アジアの農山村民にとって好ましいという前提に立ち、各国CFの特色を解明し、多元化への道筋を諸関係者と考えて示す。
  • 研究代表者
    倉島孝行
  • プロジェクト期間
    2021年~2023年度(予定)
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21H03687/
熱帯泥炭地域社会再生に向けた国際的研究ハブの構築と未来の可能性に向けた地域将来像の提案
総合地球環境学研究所機関連携プロジェクト
  • プロジェクト概要
    近年のアカシアなどの早生樹やアブラヤシなどのプランテーション開発に伴う排水路建設は、地下水位の低下と泥炭湿地の乾燥化を招き、泥炭分解と火災による二酸化炭素(CO2)放出量の増大につながっている。これは世界規模の温室効果にも多大な影響を与えていることが指摘されている。加えて、人為起源の制御不能な泥炭地火災と煙害が頻発し、経済活動の停滞、地域住民や周辺国に対する健康被害を引き起こし、国際的軋轢も生んでいる。

    本研究ではこの現状に対し、代表的な複数の地域について自然科学・人文社会科学の両面から熱帯泥炭地特有の生態系や物質循環の解明を進めると共に、現地住民の文化や民族、企業と住民との関係といった社会・文化的特性について明らかにすることで、地域・地球環境問題解決の糸口を探る。
  • 研究代表者
    水野広祐
  • プロジェクト期間
    2017年~2022年
  • 関連URL
    http://www.chikyu.ac.jp/rihn_13/rihn/project/FS-2014-08.html
日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点 ― 持続可能開発研究の推進 ―
科学技術振興機構 戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)(領域名) ASEAN地域
  • プロジェクト概要
    本研究は、オールジャパン・オールASEAN体制のもとで、地域共通課題の解決に資する持続可能開発研究を推進することを目的とする。環境・エネルギー、生物資源・生物多様性、防災の3分野に焦点を当てて、タイ、インドネシア、マレーシアに中心となる共同研究拠点を置き、日本の多数の大学が参画して国際共同研究を推進する。特に、バイオマス廃棄物のエネルギー化、有用熱帯植物の高度有効利用、大規模自然災害の早期警戒システムなどの先端的な技術開発や実用化促進に取り組む。日本として顔の見える科学技術イノベーション拠点として、日ASEANの個別研究プロジェクトの包括的な連携を促進し、それらの成果を全ASEAN諸国に効果的に波及させる。ASEAN地域の喫緊の課題を解決する方策を提言し、社会実装活動を加速させるとともに、学術政策対話や国際機関との協力を通じて日ASEANの持続可能開発に貢献する。

    本研究のうち、ワークパッケージ3は生物資源・生物多様性に焦点を絞り、熱帯林の保全と地域社会の持続的発展にも貢献する森林資源・遺伝子資源の高度有効利用を目指している。
  • 研究代表者
    河野泰之
    ワークパッケージ 生物資源・生物多様性担当 神崎 護
  • プロジェクト期間
    2015年~2020年
  • 関連URL
    http://jastip.org/
    http://www.jst.go.jp/pr/info/info1125/
環境研究総合推進費
気候変動・分断化が進むアジアの森林の将来像:大規模野外データと群集モデルの結合
科研若手(B) 16K18719
  • プロジェクト概要
    気候変動により森林を構成する樹木の種類が変わることが危惧されている。このような種組成の変化は人間社会に様々な影響を及ぼすため、将来の種組成を予測することが求められている。従来の予測モデルは、樹木の分布が気候などの環境条件で決まるという環境制限を前提としている。樹木の分布を決めるもう一つのメカニズムである散布制限(樹木の種子の散布距離が制限されていること)は無視されてきた。しかし、今日では各地の森林が分断化され、散布制限の重要性が高まっている。

    本研究は、環境制限と散布制限とを統合した群集モデルと大規模野外データとを結合し、将来の気候および森林の分断化の進行によって、アジアの熱帯から亜寒帯までの森林の種組成が実際にどのように変化するのかを予測する。
  • 研究代表者
    石原正恵
  • プロジェクト期間
    2016年~2019年
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16K18719/
森林の分断化と将来の気候変動に対する西日本のブナ林の脆弱性評価
住友財団 環境研究助成
  • プロジェクト概要
    ブナ林は北海道南部から九州まで南北に広く分布する。西日本のブナ林は人間活動によって分断化が顕著である。こうした小規模なブナ林は地域のシンボルとして保護されているものの、次世代を見据えた保全に関する取り組みは十分でない。

    本研究は、野外調査、既存データ、植物動態モデルを用い、分断化および将来の気候変動に対する西日本域のブナ林の脆弱性評価を行う。遺伝子から個体群、生態系レベルへのスケールアップを試みる。
  • 研究代表者
    石原正恵
  • プロジェクト期間
    2016年~2019年
熱帯樹木における酸素同位体クロノロジーの開発
科研費
  • プロジェクト概要
    熱帯樹木において酸素同位体の年輪を検出し、年輪解析のためのマスタークロノロジー作成を目指す。
  • 研究代表者
    岡田直紀
  • プロジェクト期間
    2016年~2018年
東南アジア林冠部植物多様性と地理的生態的な群集分化解明のための広域インベントリー
基盤研究(A) 24255007
  • プロジェクト概要
    東南アジアのモンスーン林域から多雨林域をカバーする広域調査を実施し、林冠部に分布する植物についての包括的インベントリーを実施し、林冠植物群集の多様性と生物地理学的な特性解明にあたる。これと同時に林冠内部の植物のハビタット解析を行い、ハビタット多様性が種多様性の維持に果たす役割を明らかにする。

    以上の成果を踏まえ、生物地理的、生態地理的な視点から、東南アジアの着生植物を主体とした林冠植物に関する包括的なレビューを作成し、調査研究の空白域となっている東南アジアでの林冠部植物研究を飛躍的に前進させることを目的とする。さらに、この調査研究に用いたサイトを林冠部植物群集の長期モニタリングサイトとして利用できるよう整備し、今後の研究インフラストラクチャーとして確立する。
  • 研究代表者
    神崎護
  • プロジェクト期間
    2012年~2017年
  • 関連URL
    https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24255007/
    http://www.forsoc.kais.kyoto-u.ac.jp/kanzaki/kanzaki.html
近年の温暖化によるケニア山の氷河縮小と水環境の変化が地域社会に及ぼす影響の解明
(科学研究費補助金・基盤研究A)
  • プロジェクト概要
    近年、温暖化によりケニア山の氷河が急速に縮小し、山麓の水環境に影響を及ぼしていることが推測される。ケニア山山麓の住民はケニア山山体から湧出する水に依存した生活を行い、農業活動を行っている。したがって、ケニア山の水環境の変化を検討することは地域社会にとって重要な課題であると考えられた。

    本研究課題では、地形学、気候学、水文学、植生地理学、植物生態学、農学、社会・開発学、人類学の分野の学際的な研究により、ナイロビ大学地理学教室と連携を取りながら、以下の点を解明する目的で調査を実施している。

    ①ケニア山の氷河の融解水や降水がどの程度の速度で山麓に湧出するかを把握する。
    ② ケニア山の氷河の融解水が山麓の湧水にどの程度関与し、近年の氷河縮小がケニア山の水環境に与える影響を明らかにする。
    ③ 近年の水環境の変化が住民生活や農業活動にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。
  • 研究代表者
    水野一晴
  • プロジェクト期間
    2016年度~2019年度
なぜ昼も夜も動くのか?:原始的なサルにおける周日行性の適応意義(代表)
科学研究費補助金(若手研究B)
  • プロジェクト概要
    マダガスカルに生息する原始的な霊長類チャイロキツネザル属は、霊長類の中でも稀な昼も夜も動く周日行性とよばれる活動性を示す。祖先型である夜行性から昼行性に移行する途中段階だと考えられる一方、季節によって昼夜の活動量が変化するため、季節変化する環境要因に対する適応であることも示唆されてきた。そのメカニズムを説明する論争は、未だに決着がついていない。

    本研究では雨季と乾季が明瞭な熱帯乾燥林に生息するチャイロキツネザル(Eulemur fulvus)の活動性と環境要因の関係を調べることで周日行性の適応意義を明らかにし、霊長類における昼行性進化、すなわち「どのような環境に対応しながら昼の世界に進出したか」について理解を深める。
  • 研究代表者
    佐藤宏樹
  • プロジェクト期間
    2016年4月1日~2019年3月31日
終了プロジェクト
マダガスカル北西部乾燥林の生態系サービス評価とREDD+による持続的開発計画の設計
JST持続可能開発目標達成支援事業Bタイプ
  • プロジェクト概要
    本研究は、類まれな生物多様性の保全とも調和する持続的開発が急務であるアフリカ最貧国の1つのマダガスカルにおいて、複数のSDGsを達成し得る気候変動緩和対策として注目を集めるREDD+(発展途上国における森林減少および森林劣化からの温室効果ガスの排出削減と同時に森林保全なども目指す取り組み)の実施に向けた研究と準備を行う。具体的には、気候変動の影響下に干ばつや火災が急増している北西部乾燥林地域において、森林の炭素蓄積機能、水源涵養機能、有用植物供給などの生態系サービスを多角的に評価する。さらに研究の社会実装のために必要な地域住民や関係機関のネットワークを構築し、日本からの民間投資によるREDD+の実施に向けての活動を開始する。以上の取り組みを通して、途上国の森林保全に関する日本の取り組みの象徴的事例を作り、同様の他の取り組みを促し、SDGsの気候変動および陸上資源を中心とする課題解決を支援する。
  • 研究代表者
    北島薫
  • プロジェクト期間
    2020年〜2021年度
  • 関連URL
    https://www.jst.go.jp/global/axis/field/b_03_kitajima.html
日ASEAN協働による超学際生存基盤研究の推進
  • プロジェクト概要
    21世紀に入り、地球環境の劣化、経済格差と貧困の拡大、文化・宗教摩擦、高齢化と社会福祉負担の増大、感染症、自然災害等、人類社会の持続性を脅かす問題が噴出しています。これら諸問題は相互に関連しており、個別の問題への対症療法には限界があります。私たちは、20世紀の人類社会の発展を支えた豊富な資源と安定した自然環境や単一の国家を単位とした政策などを前提とする社会発展を再考すべき時であると考えています。

    本事業では、東南アジア研究者や科学技術研究者に加えて、日ASEANを中心とする政策担当者や民間のオピニオンリーダー等、異分野・異業種の人材が集う超学際(トランス・ディシプリナリー)コミュニティを組織的に形成し、生存基盤研究を推進することにより、政治経済におけるわが国と東南アジアのパートナーシップを下支えする学術・市民ネットワークの強化に寄与することを目指します。さらに、その成果を日ASEAN発のグローバル生存基盤イニシアティブとして、世界のさまざまなステークホルダーに対して情報技術を駆使して発信し、世界諸地域の歴史・文化・社会的基盤と自然環境の多様性に立脚した人類社会の発展を構想します。
  • 研究代表者
    石川登
  • プロジェクト期間
    2016年~2021年
  • 関連URL
    https://japan-asean.cseas.kyoto-u.ac.jp/
地球温暖化による熱帯作物の栽培地域拡大 −食糧生産増と環境保全の両立 
科学研究費基盤 (A) 
  • プロジェクト概要
    熱帯地域での地球温暖化の影響として、熱帯作物の栽培地の高緯度地域及び高標高地域への拡大があげられる。 即ち、生産力の高い熱帯畑作物及び熱帯果樹や特用作物などの樹木作物の栽培地域が、より高緯度・高標高地域へ拡大されることが予想され、そのことは、農業生産の増大などの正の影響と、山地斜面利用拡大による環境負荷増大や既存農業システムの崩壊など負の影響の両方をもたらすと考えられる。

    本研究課題では、近年の農業統計解析、現地調査、リモートセンシングデータ解析、シミュレーションモデルによる解析を組み合わせ、地球温暖化による熱帯作物の栽培地域拡大の農業生産と地球環境に及ぼす影響を適正に評価・解析し、結果を地図化することによって、現状と今後の具体的な拡大可能地域を提示し、生産拡大により問題となる点を環境負荷も含めて抽出し解決策を提示する。これにより、環境調和的な農業生産の増大・安定化への貢献をめざす。
  • 研究代表者
    縄田栄治
  • プロジェクト期間
    2016年〜2019年
  • 関連URL
熱帯作物の謎を解く −環境ストレス耐性への共生微生物寄与の解明
科学研究費基盤 (A)(海外学術)
  • プロジェクト概要
    地球の将来にとって、生産力の高い熱帯作物は、食糧生産、バイオエネルギー原料生産ともに、大きく寄与することが期待されている。サトウキビとキャッサバは、代表的な熱帯作物であり、生産力が高いばかりか、環境ストレス耐性に極めて優れるが、その耐性メカニズムは未だ明らかにされておらず、長い間、謎とされてきた。

    本研究課題は、有用微生物との共生が、両作物の環境ストレス耐性の鍵を握ると考え、貧栄養で保水力の乏しい土壌の卓越する熱帯アジアと熱帯アフリカにおいて、圃場実験と農家圃場での調査を組み合わせて、両作物の謎、即ち環境ストレス耐性のメカニズムへの共生微生物の寄与の有無を解明し、両作物の生産性向上にめざすことを目的として実施する。本課題の成果は、温暖化の進行で不安定さが増す栽培環境下での持続的作物生産に大きく寄与する。
  • 研究代表者
    縄田栄治
  • プロジェクト期間
    2014年〜2018年

教育活動

環境の社会学[英語講義]
  • 講義担当者
    倉島孝行(青山学院大学地球社会共生学部非常勤講義)
  • 授業時間
    後期
  • 開講学科、大学院
    青山学院大学地球社会共生学部
  • シラバス
    Some of the environmental issues facing our planet are long-standing and complicated issues. Why are some global environmental issues complex? Why do some issues continue to be problematic despite the efforts of international societies to deal with them? A probable answer to this question lies in the interaction of three structural factors:
    – The evolution of socioeconomic perspectives and nature views within the modern global community;
    – A less integrated and less systematic response to their evolution by international societies; and
    – The continuing socioeconomic gap between developed and developing countries.

    The aim of this course is to help students develop the ability to explore the realities of complicated global environmental issues. Focus will be placed on the issue of deforestation and forest management in tropical regions. Specifically, two types of approaches will be used to examine this issue:
    – The first will be to use a temporal perspective to perform the analyses (i.e., order the issue by considering time profile);
    – The second will be to review each development in multiple domains consisting of the international arenas (the global), the governments in developing countries (the national), and their rural villages (the local), and then to consider the connection and disconnection among each development.
自然生態論Ⅰ
  • 講義担当者
    小坂康之(アジア・アフリカ地域研究研究科)
  • 授業時間
    前期・金曜日1限(2022年度は【終了】)
  • 開講学科、大学院
    アジア・アフリカ地域研究研究科
  • シラバス
    (PDF : P1-2)
熱帯大規模開発を科学する:オイルパームをめぐる言説と科学
  • 講義担当者
    岡本正明(東南アジア地域研究研究所)、内藤大輔(東南アジア地域研究研究所)、徳地直子(フィールド科学教育研究センター)、石田厚(生態学研究センター)、佐藤宏樹(アフリカ地域研究資料センター)
  • 授業時間
    後期火曜5限
  • 開講学科、大学院
    農学研究科ほか
  • シラバス
    (PDF)
熱帯林環境学
  • 講義担当者
    北島薫(農学研究科)
  • 授業時間
    熱帯林環境学(学部3回生、前期火曜1限)
  • 開講学科、大学院
    農学研究科
  • シラバス
    KULASIS参照
熱帯林環境学特論
  • 講義担当者
    北島薫(農学研究科)
  • 授業時間
    1,2, 3, 5(大学院、集中講義形式)
  • 開講学科、大学院
    農学研究科
  • シラバス
    KULASIS参照
生存基盤食料学
(オムニバス、5月12日担当:Palm oil production and its impact on tropical forests)
  • 講義担当者
    岡田 直紀(農学研究科)
  • 授業時間
    金曜3限
  • 開講学科、大学院
    GSS科目

アウトリーチ

Association for Tropical Biology and Conservation
  • 概要
    学会活動を通して、キャパシティ・ビルディングも行う。
  • 担当研究者
    北島薫
  • 関連URL
    http://tropicalbiology.org/